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「助成金で○万円!」にワクワクしないでください

SNSやWeb広告で、以下のような内容を見たことありませんか?

「御社は▲00万円以上の助成金を受給できる可能性があります!」
「簡単なアンケートで受給対象かわかります!」
「出産予定の社員がいる?新たな採用予定あり?それならチャンスです!」

これを見てワクワクした方、ちょっと待ってください。

残念ながら、そのワクワクの裏には冷静に見るべき現実がたくさんあります。

今回は、「助成金で得するはずが、むしろ損をする」事例が後を絶たない理由を、社労士の視点からお話しします。

「可能性があります」に潜むオチ

助成金の広告やセミナーには、以下のような魅力的な数字が並びます。

  • 最大▲00万円
  • 1人あたり○○万円
  • 全額補助

でも、そうした数字はあくまで「条件がすべて整っていた場合」の最大値です。

「出産予定の社員がいる」
「新規採用を予定している」
「研修を考えている」

こうした項目は、あくまで入り口条件の一部に過ぎません。

ところが、それらに当てはまるだけで「御社は対象です!」と診断し、そのまま数十万円~100万円以上のコンサル着手金を請求されるケースがあります。

そして、いざ実際に受給できた額は…「数十万円。しかも受給までに半年以上」。

このようなケースもあります。

助成金に関する弊社の対応

弊社にこのような他社様のセミナーなどの資料を見て来所される方もいます。

ですが、私たちはこう言います。

「このA助成金、実は制度をよく見ると、●●まで実施しないと申請ができないんです」
「B助成金は対象だけど、申請プロセスに●ヶ月かかり、コストも発生します」
「これは助成金額より運用コストが上回るかもしれません」

結果として、誰も得しない時間になります。

だからこそ声を大にして言いたいのです。

「ワクワクしないでください」と。

助成金は「条件を満たしてから申請するもの」

助成金は「条件を満たしてから申請するもの」

助成金は「申請すればもらえるもの」ではありません。

要件を満たす努力をして初めて申請が可能になる制度です。

たとえば、以下のような条件があります。

  • 雇用契約書の整備
  • 出勤簿・労働時間の記録
  • 残業代の支払い
  • 法令に沿った就業規則の整備
  • 雇用保険や社会保険の適切な加入

つまり、ごく基本的な労務管理ができていなければ、そもそも土俵に立てません。

ところが、「アンケートで診断します」「簡単です!」といったセールスでは、こうした背景はほとんど語られません。

「最大○○万円」の助成金に踊らされないでください

助成金は確かに、うまく活用すれば会社の力になります。

しかし、その前提には地道な整備と継続的な実行があるということを忘れてはいけません。

ワクワクする前に、現実をよく見ましょう。

そして、ちゃんとした制度設計・労務整備に取り組むことが、最終的には助成金以上の価値を会社にもたらすこともあります。

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