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その賞与は本当に必要?賞与の払い過ぎには要注意

その賞与は本当に必要?賞与の払い過ぎには要注意

経営者のなかには、「社員に還元してあげたい」という気持ちから「できるだけ賞与をあげよう」と考える方もいるかと思います。

しかし、その賞与は、本当に支払うべきものでしょうか?

実は賞与の払い過ぎは悪影響になる恐れがあるのです。

そこで今回は、賞与の考え方について解説します。

「頑張った人に見合った給料を払う」は正しい

「頑張った人に見合った給料を払う」は正しい

とある外資系保険会社に行ったときのことです。

「頑張っても頑張らなくても変わらない人生では頑張れない」と書いてあるポスターがありました。

つまり、頑張った分、それに見合った対価がなければ人は頑張れないということでしょう。

その会社はフルコミッションの完全歩合制ですから、このポスターの内容に納得しました。

ただ、なかにはどれだけ頑張っていても見合った給料を得られていない人もいます。

経営者としては、このような存在を作り出したくないですよね。

しかし、この考えは一歩間違えると悪影響を与えかねません。

「本人が頑張るから賞与を与える」が正しい

「本人が頑張るから賞与を与える」が正しい

中小零細企業では、上記の逆の間違いをしがちです。

ほとんどの会社が社長+数名の社員で営業担当を抱えていませんから、社長自らが営業しているかと思います。

この場合、社長の頑張りで大きな取引に繋がるケースがあるのですが、ここで人の良い社長ほど「社員にも還元してあげよう」と、賞与を与えてしまうのです。

「会社が儲かったから社員にも還元してあげたい」

この気持ちは痛いほどわかるのですが、果たして社員たちはその賞与に見合う働きをしているのでしょうか?

事実だけでいえば、大きな取引に繋げるための労力を割いたのは、社長のみというケースもおおいのではないでしょうか。

では、もしこの状況で社員に賞与を与えたらどうなるか?というと、なかなか「賞与をもらったから頑張らなければ!」という気持ちにはなってくれません。(なってくれたらそれはとても嬉しいことですが…)

「あ、こんな成果で賞与もらえるんだ」

「自分が頑張ろうが、頑張るまいが、社長(会社)の成績一つでボーナス決まるんじゃん」

残念ながら、上記のように思ってしまう社員が多いのが現実ではないでしょうか。

ですから、賞与というのは「会社が儲かったから」ではなく「その人が頑張ったから」に対して、支払うべきなのです。

経営者の気持ちはわかります…でも……

経営者の気持ちはわかります…でも……

中小零細企業の多くは、採用や定着率に難を抱えています。

そのために、少しでも還元してあげて定着率を高めたいと考えているかもしれません。

しかし、だからといって社長の頑張り次第で賞与を支払うことはおすすめできません。

どうしても業績がよかったからそれを還元したいというのであれば、今回の賞与は業績がよかったから特別に支給されるものなんだ、ということをしっかりと説明することが最低限必要でしょう。

どれだけ業績が良くても、しっかりと社員を客観的に評価することが大切です。

そのために、評価基準も作っておくのも検討してもよいかもしれません。

評価基準の作り方や考え方についてわからない場合は、ぜひご相談ください。

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