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知っておきたい!賞与にかかる雇用保険料の話
賞与にも雇用保険料がかかることは知っている方もいるかと思います。
しかし、実はこの雇用保険料には落とし穴があります。
今回は、意外と知られていない賞与の雇用保険料について解説します。
賞与にかかる保険料
賞与に対する雇用保険料は、額面の6/1000です。
具体的な金額を見てみましょう。
・30万円の賞与の場合
雇用保険料:1,800円
健康保険料:14,970円
厚生年金保険料:27,450円
・40万円の賞与の場合
雇用保険料:2,400円
健康保険料:19,960円
厚生年金保険料:36,600円
・50万円の賞与の場合
雇用保険料:3,000円
健康保険料:24,950円
厚生年金保険料:45,750円
上記のように賞与から各種保険料が引かれていきます。
この金額だけをみると、金額の低い雇用保険料よりも他の保険に目がいってしまいますよね。
しかし……大きな落とし穴があるのです。
雇用保険料は給付に反映されない!
賞与に対して納めた雇用保険料は、失業給付(基本手当)の計算には一切反映されないんです。
労働局の説明によると、「基本手当日額は、原則として離職した日の直前6ヶ月間に支払われた賃金(賞与など臨時の賃金及び3ヶ月を超える期間ごとに支払われた賃金は除く)の合計を180で除して算出した金額」となっています。
つまり、賞与については引かれるだけ引かれて、見返りがないということです。
他の保険料との違いを理解しておきましょう
雇用保険料以外の保険料は、下記のように給付に反映されます。
・健康保険料:傷病手当金や出産手当金を受給する際、過去1年間の賞与分が計算に含まれます
・厚生年金保険料:将来受け取る年金額に反映されます
でも、雇用保険料に関しては、賞与分を納めても給付には全く反映されません。
ここが他の保険料との大きな違いですね。
このように、同じ社会保険料でも、その使われ方は制度によって大きく異なります。
これも制度の是非についてのお話はここでは避けるのですが、少なくとも賞与分が給付に反映されないという特徴は覚えておくと良いでしょう。