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ChatGPTで雇用契約書を作るのはアリ?企業が知っておくべきAI活用とリスク
AIで契約書が作れる時代。
便利だからこそ、リスクも知っておきたいところです。
特に、雇用契約書のような労務にかかわる書類については、「AIだけで完結」は非常に危険。
今回は、企業側がChatGPTなどの生成AIをどう活用すべきか、逆にやってはいけないことは何かをお伝えします。
AIで「労務チェック」はできる。でも、前提が大事
「これって違法じゃないかな?」
「この労働条件で大丈夫かな?」
そんな不安や疑問が浮かんだとき、AIに聞いてみる。
これは従業員側だけでなく、企業側にも広がりつつある行動パターンです。
たとえば、
「副業を許可する場合の注意点は?」
「労働時間に関してどんなルールがある?」
といったテーマでAIに質問すれば、それっぽい情報は確かに返ってきます。
過去の事例や、関連しそうな法律も紹介してくれるでしょう。
ただしここで注意したい点があります。
- それが法律なのか、専門家の個人的意見なのか
- 最新の法改正に対応しているか
- 裁判例や行政通達に基づいたものなのか
といった点が、明確に分からないまま使ってしまうリスクがあります。
必ず「その情報はどこからきたのか?」を意識して確認しましょう。
ChatGPTで契約書を作って締結するのは絶対NG

よくあるのが、「契約書をAIでつくってみたんですが、これでOKですか?」というご相談。
結論から言うと、AIに任せきりで契約書を締結するのは、非常に危険です。
たとえば、「就業時間は9時から18時で、給与は月○万円」など、基本的な条件を入力すると、ChatGPTはそれらしく整った契約書を返してきます。
一見きちんとしたフォーマットに見えるかもしれませんが、問題は「細部」にあります。
- 時間外労働が発生した場合の取り扱い
- 割増賃金の条件
- 不測の事態への対応(例:業務の一時停止、配置転換など)
といった運用面がまったく詰められていないケースがほとんどです。
「雛形っぽいもの」はできますが、イレギュラーに対応できる中身にはなっていません。
「精査」目的ならAI活用はアリ。ただし専門家の目を通すこと
AIを使うこと自体が悪いのかというと、そうではありません。
「AIでたたき台をつくって、それを社労士にチェックしてもらう」という流れであれば、効率的な使い方といえるでしょう。
たとえば、
- AIに作成させた契約書を、専門家がリスクチェックする
- ChatGPTに調べさせた情報をベースに、社内会議の下調べとして活用する
といった使い方であれば、現実的かつ安全です。
あくまで補助的な役割として使うことがポイントです。
AIの便利さに甘えず、「使い方」を見極める
ChatGPTをはじめとしたAIは、労務管理や法務対応においても大きな可能性を秘めています。
ですが、その一方で「AIが出してきたもの=正しい」という思い込みには要注意です。
特に雇用契約や就業規則といった、企業の根幹を支える部分については、
- 情報の出典を必ず確認する
- 最終的には専門家の目を通す
- AIはあくまで参考資料であり、判断の根拠にはしない
という姿勢が欠かせません。
AIと共に働く時代だからこそ、人の目と責任が、これまで以上に重要になってきています。