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夏季休暇は「休日」か「有給の計画的付与」か

夏季休暇

夏になると、多くの会社で「夏季休暇」が設けられます。

この夏季休暇のとりかたは一律ではありません。

・8月13日から15日まで会社全体で休みにする
・お盆の期間は営業を止める
・取引先も休みだから、自社も合わせて休む

など、こうした運用は、かなり一般的になっています。

ただし、ひとことで「夏休み」と言っても、労務管理上の扱いはひとつではありません。

特に会社全体で一斉に休む場合、その日を「会社の休日」とするのか、「年次有給休暇の計画的付与」とするのかで、会社のルールや社員の待遇に細かく影響します。

会社全体で休む夏季休暇には2つの考え方がある

夏季休暇

会社全体で特定の日を夏季休暇にする場合、大きく分けると2つの方法があります。

ひとつは、その日を会社の「休日」として扱う方法です。

たとえば、就業規則や年間カレンダーで「8月13日から15日は会社休日」と定める形です。

もうひとつは、年次有給休暇の「計画的付与」や「夏季休暇」として扱う方法です。

これは、労使協定を結んだうえで、全社員にその日に有給休暇を取得してもらう方法です。

どちらも見た目は「会社全体が休んでいる」状態になります。しかし、労務上の意味はかなり違います。

「休日」として扱う場合

会社の休日として扱う場合、その日はそもそも労働日ではありません。つまり、社員は本来働く義務がない日です。

会社自体が休みなので、年次有給休暇を使う必要もありません。

この場合、年間の労働日数は少なくなります。

その分、求人票などに記載する「年間休日数」は多く見せやすくなり、求職者から見れば魅力的に映るかもしれません。

そのため、採用面では、会社休日として夏季休暇を設けるほうが有利に働くこともあります。

「有給休暇の計画的付与」として扱う場合

年次有給休暇の計画的付与にする場合、その日は本来は労働日です。

ただ、その労働日に会社が計画的に有給休暇を取得させる、という整理になります。

つまり、見た目は同じ休みでも、労務上は「休暇」です。

この場合、年間の労働日数にはカウントされます。

そのため、会社休日として扱う場合と比べると、年間休日数は少なくなります。

ただし、月給者の時間単価や残業単価を計算する場面では、年間労働日数が多いほうが会社にとって有利に働くことがあります。

どちらが正解ではなく、会社としてどう設計するか

大切なのは、「休日」と「有給休暇の計画的付与」のどちらが絶対に正しいという話ではありません。

会社として何を優先するかです。

・採用面で年間休日数を多く見せたいのか
・給与計算上の単価設計をどう考えるのか
・社員に有給休暇を計画的に取得してもらいたいのか
・会社としてお盆期間は完全に休業するのか

このあたりを整理せずに、なんとなく「夏休み」としていると、後からルールのズレが出てきます。

夏季休暇は「なんとなく」で決めない

夏季休暇は、法律で必ず設けなければならない休みではありませんから、会社ごとに自由に設計できます。

ただ、自由に設計できる分、扱いを曖昧にするとトラブルのもとになります。

会社の休日なのか。有給休暇の計画的付与なのか。年間休日数に含めるのか。有給休暇の日数を使うのか。

ここを明確にしておくことが大切です。

会社全体の夏休みは、扱いを先に決めておく

会社全体で一斉に夏季休暇を取る場合、見た目は同じでも、労務上は「休日」と「有給休暇の計画的付与」で扱いが変わります。

休日にすれば年間休日数は増えます。一方で、計画的付与にすれば労働日として扱われるため、給与計算や残業単価の設計に影響します。

「うちは夏休みがあるから大丈夫」ではなく、その夏休みが会社休日なのか、有給休暇なのかを確認しておく。小さな違いに見えますが、会社のルールや社員の待遇に関わる大事な部分です。

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