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「249,999 円 > 250,000円」
当然ではありますが、働いている人の給料からは健康保険料が引かれます。
多くの人は、規定通りの健康保険料を、何の疑いもなく支払っているかと思います。
しかし、よく見てみると健康保険料には落とし穴があるのです。
1円が生む大きな差
突然ですが、以下の不等号についてどう思いますか?
「249,999 円 > 250,000円」
数字だけで見れば、当然25万円の方が多いですから、不等号が反対だと思ったのではないでしょうか。
しかし「手取り」という観点では「249,999 円 > 250,000円」の不等号が正しいと言えるのです。
参考例として、【東京都の会社で扶養が「0」人、30歳】のケースで見てみましょう。
【額面 25万円】
- 健康保険料:12,974円
- 厚生年金保険料:23,790円
- 所得税:5,270円
- 住民税:10,000円(仮)
- 手取り:197,966円
【額面249,999円】
- 健康保険料:11,976円
- 厚生年金保険料:21,960円
- 所得税:5,340円
- 住民税:10,000円
- 手取り:200,723円
いかがでしょうか?給料は当然25万円の方が多いですが、手取り額は249,999円の方が多くなるんです。
その差は2,757円。年で換算すると33,084円(2,757円×12ヵ月)も変わるんです。
なぜ1円の差で手取りに大きな違いが出るのか?
1円の差で手取り額に大きな違いが出るのは、社会保険料の仕組みにあります。
社会保険料は、標準報酬月額という「みなし月額」のような制度をとっているのです。
たとえば
- 230,000円以上249,999円以下の人は240,000円
- 250,000円以上269,999円以下の人は260,000円
といった形で社会保険料が計算されます。
そのために、たった1円でこれほどの差が出てしまいます。
とりあえずの「25万円」はやめてみませんか?
今回、25万円という数字で解説したのは、よく月給の目安になりやすい数字だからです。
もしかしたら「同業者が25万円で設定しているから、うちも25万円」という形で設定している会社もあるのではないでしょうか。
しかし、そこを少し工夫して249,999円にしてみるのも一つの方法です。
従業員の手取りは増えますし、会社負担分も減りますし、メリットしかありません。
ぜひ給与を決める際には、このような工夫も取り入れてみてください。
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