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名ばかり業務委託の抱えるリスク

業務委託は、企業側から見ると軽くて使いやすい仕組みに見えます。

社会保険の負担もなく、残業代の問題も原則ない。契約も比較的シンプル。

「雇用じゃないから大丈夫」そう思っている会社は少なくありません。

しかし、後から「実質は雇用だ」と認められたらどうなるか。そのときのダメージは、想像以上に大きいものになります。

雇用と認められると何が起きるのか

業務委託として契約していた人が、実態としては指揮命令を受け、時間も固定され、業務内容も会社の管理下にあった。

上記の場合、裁判で「これは雇用だ」と判断される可能性があり、以下を求められます。

・未払い残業代
・割増賃金
・社会保険料
・場合によっては付加金や遅延損害金

業務委託のお得さを前提に設計していた分、ひっくり返ったときの衝撃は非常に強いのです。

マクドナルド店長残業代請求事件と名ばかり業務委託は似ている

2008年にマクドナルド店長残業代請求事件というものがありました。

マクドナルドの店長に対して、管理職という理由で残業代が支払われていなかったという事件です。

労働基準法には「管理監督者」であれば残業代を払わなくてよいという規定があります。

しかし、この管理監督者というのは、実質的には経営者に近い権限と待遇を持つ人を指します。

一方で、マクドナルドの店長は「経営裁量があるわけでもない・出退勤が自由なわけでもない・待遇も特別高いわけではない」という、一般社員と同じ扱いでした。

にもかかわらず、「管理職」という扱いで残業代が支払われていなかったのです。

結果、裁判では、未払い残業代の支払いを命じられました。

これは、法律の抜け道的な解釈が通用しなくなった代表例であり、現代の名ばかり業務委託の形と似ています。

「本人が良いと言っている」は通用するのか?

「本人が納得して業務委託でやっているんだから問題ないでしょ」

そう思う経営者もいるでしょう。

しかしマクドナルドの件も当時の店長は「納得していた」のではないでしょうか。

それが今では、「残業代を払わないのはおかしい」というのが社会的な常識になっています。

残業代未払い訴訟は、いまや珍しい話ではありません。

「残業代はいりません」と言っていた人が、退職後に請求するケースも増えています。

同じことが、名ばかり業務委託でも起きないとは言い切れません。

軽い仕組みほど、裏返ったときは重い

軽い仕組みほど、裏返ったときは重い

業務委託は、適切に使えば有効な契約形態です。

しかし、実態が雇用に近づけば近づくほど、リスクは積み上がります。

・本当に指揮命令関係はないか
・時間拘束はないか
・他の仕事の自由はあるか
・報酬は成果型になっているか

一度、冷静に見直してみることをおすすめします。

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