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助成金の申請は簡単そうに見えて難しい
過去の記事で「助成金は積極的にもらいましょう!」「国としても受け取ってほしいんですよ」という内容を解説しました。
であるならば「簡単に受け取れるの?」という疑問を持つ方もいるかと思います。
結論から申し上げますと、決して簡単ではありません。
そこで今回は、キャリアアップ助成金を例にしながら助成金の難しさについて解説します。
キャリアアップ助成金(正社員化コース)を受け取るための要件
まずは有名なキャリアアップ助成金(正社員化コース)(以下本稿では「キャリアアップ助成金」のみ)の要件を見てみましょう。
正社員化コースの場合であれば、以下3つの要件を満たせば助成金を受け取れます。
- 有期契約を正規社員に転換
- 就業規則を変更
- 正社員転換の時に3%昇給
上記の要件と合わせて、以下の書類を提出します。
- 就業規則
- 雇用契約書
- 出勤簿
- 賃金台帳
ここまでを見て「なんだ、思ったより簡単に受け取れそうだ」と思った方もいるのではないでしょうか。
確かに一見簡単そうに見えますよね。しかし、難しいのはこの先です。
助成金を受け取る難しさ(キャリアアップ助成金の場合)
助成金を受け取るのに何が難しいのか?というと、書類のチェックです。
とにかく隈なく厳正にチェックされます。
実際に労働局から指摘されたコメントは、以下のとおりです。
- 出勤簿に書いてある始業時間と就業規則に書いてある始業時間が違った
- 雇用契約書に書いてある休日と実際の出勤簿での休み方をみたら矛盾がある
- 2人まとめて申請する時、1月5日にAさんは出勤していて、Bさんが出勤していないのはなぜでしょうか?
上記のように、少しでも出勤簿や雇用契約書と、実際の出勤の矛盾が生じると支給決定がされないのです。
たとえば、土日祝休みと就業規則には書いているにも関わらず、誤って平日の祝日を出勤と記載してしまった場合でもアウトです。(もちろんその日の分の手当てが支給されていれば話は別ですが…)
このように、助成金を受け取る際には一つひとつを確認しながら矛盾がないように記載しなければいけません。
助成金の申請は社労士への依頼がベスト
助成金の申請は一つひとつ確認しながら細かな対応が求められます。
これらを経営者がすべておこなおうとすると膨大な手間と時間がかかってしまいますし、ミスが生じる可能性もあります。
ですから、助成金の申請は社労士に依頼するのがベストです。
もし申請業務に対して「面倒くさい」と感じたり、一度提出した書類で受理されなかったりしたら、ぜひ弊社にご相談ください。